フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)
[ALOS搭載]

Phased Array type L-band Synthetic Aperture Radar

PALSARプロジェクト
PALSARの性能・特徴
PALSARの観測ミッション




 PALSAR(Phased Array type L-band Synthetic Aperture Radar)は
JERS-1/SARの後継ミッションとして計画されたフェーズドアレイ方式の合成開口レーダです。
 経済産業省/当研究開発機構と宇宙開発事業団(NASDA)が共同で開発を行うことになっており、平成16年度(2004年度)夏期に陸域観測技術衛星(ALOS:Advanced Land Observing Satellite)に搭載され打ち上げられる予定で、現在、研究開発中です。


陸域観測技術衛星(ALOS)   (宇宙開発事業団 提供)


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PALSARの性能・特徴
 PALSARはJERS-1/SARの開発/運用、およびデータの利用等の実績、経験に基づき、また、合成開口レーダ・センサの世界的な技術動向も踏まえ大幅な性能の向上が図られています。

* L-バンド(1270MHz帯)の観測周波数

 観測周波数はJERS-1/SARと同じくLバンドの周波数となっています。
この周波数帯は主に地球の植生観測に有効で熱帯雨林等の継続的な観測が可能です。

* 高分解能

 高分解能観測モードで10mを実現しています。これはカナダのRADARSATと同じく、衛星搭載用としては最高レベルの高分解能です。(JERS-1は18m)

* オフナディア角(観測角)可変

 レーダの送信方向を衛星の進行方向に対して横方向に可変することができます。
 それにより観測対象をいろいろな入射角で観測することが可能となります。

* 広域観測

 スキャンSARモードで250〜350kmの広域観測が可能です。
 スキャンSAR(ScanSAR)モードとは、オフナディア角可変機能を用いて、約70kmの観測幅を3〜5回切り替えて送信し、広範囲の観測を行うモードです。

* 多偏波観測

JERS-1ではSARの電波の偏波特性は水平偏波送信、水平偏波受信の単一偏波観測のみでしたが、PALSARでは、水平偏波送受信と垂直偏波送受信の2偏波観測が可能となります。
 この他に、各送信偏波に対して水平と垂直の両偏波の反射波を同時に受信する2偏波同時受信も可能となっています。
 さらに、送信パルスごとに水平偏波と垂直偏波を切り替え、それぞれ2偏波同時受信により観測対象の4偏波特性を取得するフルポラリメトリ機能も有しています。

PALSARの主要諸元

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PALSARの観測ミッション

 PALSARは水平/垂直偏波同時受信、オフナディア角可変機能等により、地質構造、岩石分布等の解析精度の向上が図られ、資源探査及び資源開発に有効なデータ取得が可能となっています。
 また、多偏波受信機能は植生情報の取得にも有効であり、グローバルな植生観測やローカルな地物判読・土地利用分類精度の向上などの分野でも利用が進められるものと期待されます。
 さらに、PALSARは雲・雨等の天候に影響されず、また昼夜の観測が可能なマイクロ波センサとしての特徴に加え、可変オフナディア角機能によって広範囲にわたり観測対象を指向できる特長を有しており、災害発生時の緊急観測や災害状況把握などでも威力を発揮するものと期待されています。

PALSAR観測モード


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