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Terra ASTER 月・深宇宙校正に成功

2017.08.17

Terra/ASTERは1999年に打ち上げられ、現在まで順調に運行を続けておりますが、Terra衛星の各センサの性能評価・放射量補正係数の精度向上等を目的として、第2回目の深宇宙校正・月校正を日本時間の2017/8/6 08:15:45 ~2017/8/6 08:51:39に実施しました。

従来は地球を見ているASTER/Terraを進行方向に対してピッチ軸まわりに回転させ、深宇宙・月を観測するものです(詳細1参照)。

 

取得されたデータは現在日米のASTER Science Teamで解析中ですが、撮像された画像をご紹介します。

 

20170806_Lunar_VNIR_B1 20170806_Lunar_TIR_B10
ASTER のVNIR Band1で取得した月画像。
実際に取得された画像を、球形に修正しています。
ASTERのTIR Band10で取得した月画像。
実際に取得された画像を、球形に修正しています。

 

(詳細1) 月・深宇宙校正(Lunar Deep Space Calibration)とは?

ASTERは宇宙から地球の地表を観測するセンサですが、宇宙線が飛び交うなど環境の厳しい宇宙空間ではセンサを運用していくうちに感度の劣化が起こります。また感度の劣化を考慮に入れないままでは観測データの品質に思わぬ変化が生じてしまうことが知られています。

そこでASTERサイエンスチームでは、ASTERに搭載されている光源の計測や、観測と同時刻に地上で地表の計測を、定期的に行うなどして、センサが捉えたデータと地上の実際のデータとの差異等を計算して補正値を出し、ユーザが使うプロダクトでは補正された実際の地表により近いデータとして提供しています。

この作業を「校正」と呼びます。

他方で、月には大気がなく地表の経年変化もほとんどなく明るさが安定しており、宇宙に浮かぶ上質な校正ターゲットとして、NASAやJAXAをはじめとする世界中の宇宙機関において利用され始めています。また、JAXAが打ち上げた月探査機かぐや「SELENE」により、月表面の詳細なスペクトルデータが得られています。

よって、ASTERで月を観測することにより、校正のためのより正確な情報を広い範囲で取得することが可能となります。

ただし、いつもは地球を向いているASTERで月を観測するには、ASTERを搭載しているNASAのTerra衛星を、ぐるりと回転させて月に向けることが必要となります。その運用にはリスクも伴うため、頻繁には行うことができません。
第1回目は2003年に行われ、今回は第2回目となります。

LunarCal2
月を観測するために回転するTerra衛星 模式図

 

尚、国立研究開発法人産業技術総合研究所、及びNASAからも、今回の月・深宇宙校正についてのご紹介を行っております。。
https://www.gsj.jp/researches/topics/topic2017-terraaster.html (日本語)
https://www.gsj.jp/en/research/topics/topic2017-terraaster.html (英語)

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